夜、自転車に乗ろうとしたら自転車のライトが壊れていた!
なんてことありますよね。
自転車屋さんへもっていく時間もないし、お金ももったいない!
そんなときは自分で修理しちゃいましょう。
それでもダメなら自転車屋さんへ持ち込みましょう。
そこで、本記事では、ハブダイナモライトがつかない時の自分でできる対処法と修理金額をご紹介します。
ハブダイナモライトって何?自分のライトの種類を知ろう!
ハブダイナモライトとは車輪の軸に発電機がついているタイプのライトです。
車輪の軸の発電機=ハブダイナモという意味なんです。
実は、ハブダイナモライトがつかない時は、簡単に直るケースが多いんです。
まずは、一度、あなた自身で原因を探ってみましょう。
ハブダイナモライトの種類の見極め方
あなたの自転車のライトがハブダイナモライト(以下、ハブダイナモといいますね)だとしても、実はハブダイナモには3種類のタイプがあります。
まずはハブダイナモの種類を3つご紹介します。
ハブダイナモライトJ1端子(1線式)
↑1線式というのはその名の通り、線が1本のタイプのものです。
あとで詳しく説明しますが、ライトがつかない原因で1線式だけに起こるタイプの症状もあるので、1線式の方は要チェックです。
ハブダイナモライトJ2端子(2線式)
↑こちらは、線が2本になっているため、2線式と呼ばれています。
J2端子は、銀色の端子の部分の大きさが微妙に違うので、しっかり確認しましょう。
E2端子(2線式)
こちらはヨーロッパ圏で主流となっている端子です。
日本では、J1端子J2端子が主流でしたが、最近では、パナソニックさんやブリヂストンさんでも、このE2を使っています。
E2端子は、J1端子やJ2端子よりも脱着が簡単な印象です。
ハブダイナモライトがつかない原因を探ろう
ハブダイナモライトがつかない時によくある原因と、自分でできる対処法を確認していきます。
その前に、各修理を行った後に、ライトが点灯するかをチェックする時のやり方を覚えておきましょう。
ライトが点灯するかの確認方法
ライト本体の下側を覗いてみてください。
↑このように、『ON』と『AUTO』と書かれたスイッチがあります。
これは、オートライトのセンサーで、明るいか暗いかを判断するところです。
『ON』にすると、本体の中にあるセンサーが隠れるので、明るいところでもライトがつく、常時点灯モードになります。
『AUTO』にすると、暗いところでしかライトがつかない、オートライトモードになります。
ライトがつくかどうかを確認する時は、このスイッチを『ON』にして常時点灯モードにしましょう。
『ON』にしてから自転車の前側を軽く持ち上げて、車輪を回します。
電気が通っていればライトがつきます。
ライトがつかなければ、どこか直す必要があります。
中には『ON』と『AUTO』のスイッチがなく、センサーだけがあるライトもあります。
これは常時点灯機能がないライトです。
その場合は、同じく下側にセンサーがあるので、そこに、ビニールテープなどを貼って強制的に暗くし、車輪を回します。
すると、センサーが反応して、ライトがつきます。
もちろん、どこか故障していれば、ライトはつきません。
テープがなければ、指でセンサーを塞いだりしても大丈夫です。
周りに手伝ってくれる人がいれば、一人が自転車を持ち上げて、一人がセンサーを塞いで車輪を回すとやりやすくなりますよ。
それでは、作業にとりかかりましょう。
ライトの配線が外れていないかのチェック
ライトから出ている配線が、車輪の軸のハブダイナモまでのびていることを確認します。
↑そして、このように配線の先の端子が外れていないかを確認しましょう。
ハブダイナモはこの端子を差し込むことで、電気をライト本体まで運んでいます。
これは、差し込んでいるだけなので、少しの力で抜けてしまうため、なにかの拍子に外れることが良くあるのです。
当然、抜ければ電気は運ばれないので、ライトはつきません。
これが、ハブダイナモライトがつかなくなる原因の中で一番多いパターンです。
外れていれば、差し込んであげましょう。
(差し直してあげるだけで直るなんてなんと素晴らしい!!)
ただし、差し込むとき次のような注意が必要です。
↑これは、パッと見ただけでは差し込めているように見えていますが、実は差し込まれていないんです。
写真のように、端子には透明の防水カバーがついています。
この透明のカバーと端子の隙間に入りこんでいるだけであって、キチンと接続できていません。
この場合も通電できてないのでライトはつきません。
透明のカバーのせいで中が見えづらいので、しっかり差し込めているか分からず、結局差し込めていないパターンもよくあるので注意しましょう。
端子のチェックをして、ライトがつくか確認しても点灯しなければ次にいきましょう!
ライトの配線が切れていないかをチェックする方法
もう一つよくあるパターンが配線が切れているパターンです。
ライトから出ている線が切れていないかをしっかり確認しましょう。
目視だけだと、切れていてもわかりづらく、見逃してしまうこともあります。
一度、端子を外し、巻きついている配線も全て外しましょう。
その方が、端子が外れているのを見逃さずに済みます。
少々めんどうですが、念のためにやっておきましょう。
もし切れてしまっていても大丈夫です。
線の外側はゴム製のもので銅線を守っているので、カッターで数センチほど、線の外側に切り込みを入れます。
そして、ねじったり引っ張ったりしていると、外側が取れて、中の銅線だけむき出しになるので、切れている両方の線をむき出しにします。
両方むき出しにしてから、銅線を重ねて、指でねじっていくと二つの線が結び付きます。
それができたら、電気絶縁用ビニールテープを巻いて保護します。
これで、電気を通すことができるようになりました。
一度、点灯するか確認してみましょう。
ライトが豆電球の人は球切れの可能性も
最近のハブダイナモライトのほとんどはLEDが主流なので、最近購入した人は豆電球の可能性は低いのですが、少し昔に買った人は、豆電球が使われているかもしれません。
実は、ライトの配線の故障かと思ったら豆電球が切れていたなんてことも。
また、配線を繋ぎ直したのにライトがつかない!
という場合も豆電球が切れている可能性があります。
この場合は豆電球を交換しましょう。
1線式だけに起きる、ライトがつかない原因
前述した1線式だけに起きるライトがつかない場合の対処法です。
これは、1線式だけのお話なので、2線式の人は次の章へいってください。
もし、1線式の方で、今まで出た対処法でもライトがつかなければ、この方法を試すと直る可能性があります。
電池などには、プラスとマイナスがありますよね。
あまり深く説明すると、難しくなるので省略しますが、電気関係にはプラスとマイナスが必要不可欠です。
2線式は2本の線がありますが、その2本の線はプラスとマイナスの役割を持っています。
しかし、1線式は1本の線しかありませんよね?
つまり、パッと見ただけでは、プラスしかないことになります。
『プラスとマイナスは必要不可欠なんでしょ?』
と思われたでしょう。
その通りです。
では、1線式の1本の線がプラスなら、マイナスはどこか。
それは、車体。
つまり、自転車本体がマイナスの役割をしています。
これをボディアースと呼びます。
自転車の車体がマイナスの役割をしているので、車体が電気を通す邪魔をするような状態になっていればライトはつきません。
では、どういう状況が電気を通す邪魔になるのか。
自転車ライトがつかない原因はサビやヨゴレだった!?
一つは、サビやヨゴレがひどい場合には通電されずにライトがつきません。
購入してから日が経っていて錆などがある場合は、電気が通らなくなる場合があります。
自転車全体じゃなくてもいいので、自転車の前かごを支えている棒などや、ライト本体を車体にネジでとめている部分を一度しっかり磨いてあげましょう。
ワイヤーブラシや、無ければ食器洗いに使うタワシでも大丈夫です。
ついでに、自転車全体を洗ってあげることをおすすめします!
自転車ライトが塗装でつかない場合の対処法
二つ目は、塗装によって電気が遮られている場合です。
当たり前ですが、どの自転車にも塗装はされています。
稀に、塗装が電気の流れを止めている場合があるんです。
そのために、1線式のハブダイナモも取り付ける時は、車輪と車体の間にギザギザの座金を挟みます。
↑赤丸のところにギザギザの部品がありますよね。これが座金(ザガネと読みます)です。
この座金を挟むと、ギザギザの部分が車体に食い込むので、塗装をしていても電気が流れるようになるんです。
こんな小さな部品でも重要な役割があるんです。うまく食い込んでいないと電気が流れずライトがつきません。
なので、座金が触れている部分の車体の塗装を削る必要があります。
もし、車輪を自分で外せる人は、一度車輪を外して、座金が触れる部分だけでいいので、カッターやヤスリなどで削りましょう。
自分で外せない場合は自転車屋さんにお願いしましょう。
全部やってみたけどライトがつかない場合
いままで出てきた対処法を試してもライトがつかない場合はあきらめて自転車屋さんに持ち込みましょう。
自分でしっかり対処したつもりでも、できていなかったりもします。
プロではないので致し方ないことです。
もしかしたらライトが壊れているかもしれませんし、ハブダイナモが壊れているのかのチェックも必要になります。
上記で解決できなければ、あとはプロに任せましょう!
ハブダイナモライトにかかる修理費用
ハブダイナモライトは場合によっては高額な料金になる場合もありますので事前に確認しておきたいところです。
ライトの配線やアースなどの接触不良の場合
ライトの配線やアースなどの接触不良の場合はお店によって修理費用はさまざまです。
簡単に修理できてしまう場合にはお金をとらないお店もありますし、修理費として頂戴するお店もあるのです。
仮に修理費用をとられたとして特に部品を換えることなく済めば約500円~1000円ほどでしょう。
(店舗ごとに異なるため、電話等でご自身でご確認ください)
1線式のアースのチェックは少し手間がかかるので、修理費として扱われることになりやすい傾向があります。
(まさに手間賃ですね)
ライトが壊れていた場合の修理費用
ライト自体が壊れている場合には自転車屋さんで交換するとなると取りつけ工賃が約500~1000円ほどでしょう。
ライトは安くても1500円~なので、合わせるとライト本体代+取りつけ工賃で約2000~3000円ほどとなるところが多いです。
ハブダイナモ用ライトは、Amazonなどで安いものだと、1700円ほどで売っています。
自分で交換できる人は安上りになりますね。
ただし、ライトがつかない原因がライト本体にあると確実に分かっていないと、ムダ金になるので注意しましょう。
ハブダイナモが壊れていた場合の修理費用
車軸のハブダイナモが壊れていた場合、修理費用が一番高額になります。
ハブダイナモ自体が壊れるということはあまりないのですが、それでもやはり壊れる時は壊れます。
ハブダイナモが壊れると自転車屋さんでも『交換しかないですね』と言われるのがほとんどだと思います。
交換内容は二つあって、お店によって若干違います。
車輪がすでに組みあがっているものを、そのまま交換
つまり、前の車輪ごと換えるということです。
お店に在庫があれば、前の車輪を換えるだけなので、数分で交換できるのがメリットです。
車輪丸ごとの交換になると、平均7000円ぐらいの料金になるでしょう。
ハブダイナモの部分だけを取り換える方法
車輪は元々、
・一番外側の枠部分(通称リム)
・中心の車軸の部分(通称ハブ)
・枠と車軸を繋げる細い棒(通称スポーク)
に分かれています。
これらを組み立て、初めて車輪が完成します。
つまり、ハブダイナモが壊れても、リムとスポークは再利用できるわけです。
(スポークは新しくするハブによっては長さが違うため交換の可能性あり)
再利用できる分コストがかからないので、料金が安くなる可能性があります。
ただし、組み立てるための時間が必要なので、すぐに直りません。
ハブダイナモだけの交換だと、平均5000円ほどでしょうか。
料金はあくまで私の地域での平均なので、参考程度に思ってください(参考地域:大阪府)。
Amazonなどではハブダイナモの車輪が5000~6000円で売られています。
自分で車輪の交換をやってるぜという猛者は検討してみてはいかがでしょうか。
ハブダイナモのライトがつかない場合の修理方法まとめ
ハブダイナモの修理方法と自転車屋さんへ持ち込んだ際の修理費用について書いてきました。
ハブダイナモライトのトラブルのほとんどは、配線が外れていたり、切れていたりのパターンが多いです。
この程度であればあなたご自身で修理可能ですので一度試してみる価値があります。
配線が外れているだけなのに修理費用を請求されたらちょっとがっかりしちゃいますよね。
がっかりしないためにも一度、自分で確認してみましょう!